「虻田商工会からお礼に」
まだ600世帯が仮設住まい

平成13年3月24日 島原新聞      


北海道・有珠山の噴火被災地から虻田商工会の役員らが21日、
噴火災害の見舞いに対するお礼のため島原市を訪れた。

来島したのは、高清水敏昭会長をはじめ、
同商工会理事で虻田消防団副団長も務める高清水祐三氏、
同商工会青年部の川越和彦部長、補助員の長崎朋子さんの四人。

肘井収入役や島原商工会議所青年部の水本洋会長らが対応した。

有珠山の噴火活動は昨年の7月に一応の終息宣言が出されたが、
小規模ながら空振を伴う噴火が今も続いており、
約600世帯の1400人が仮設住宅などで避難生活を続けているという。

有珠山噴火災害では島原・深江両市町の行政や消防団関係者らが
たびたび被災地を激励に訪れたことから、
「お礼状だけではどうしてもすまされない」(同商工会)と、
わざわざ足を運んだもの。

一行を温かく迎えた肘井収入役は
「普賢岳噴火災害では虻田町から幾度となくお見舞いやご支援をいただき、感謝している。
 噴火災害は他人事とは思えず、長期にわたりたいへんでしょうが、頑張ってください。」
などとめぎらいの言葉をかけ、
普賢岳噴火被災地の地下水や温度の変化、火山堆積物の現状、復興事業などに話が及んだ。

高清水理事は
「噴火は一応沈静化したが、仮設住まいで困惑している状況。
 道路も寸断されたままの状態で、復興はまだこれからだ。」
と話していた。

一行はこのあと、島原まゆやまロード沿いから被災地や復興状況を見て深江町役場を訪問し、
長崎市へと向かった。