長崎新聞

平成14年3月18(月)「火山災害の被災者、フォーラムに集合」


雲   仙・普賢岳
伊豆諸島・三宅島
北 海 道・有珠山

「火山災害の被災者、フォーラムに集合」

全島避難が続く伊豆諸島三宅島や
北海道の有珠山、長崎県の雲仙・普賢岳の
火山災害で被災した住民らが、
17日、東京でのフォーラムで一堂に会し、
生活支援策などの情報を交換した。

行政対応ばらばら  

普賢岳で導入された基金設置などの支援策が
三宅島で活用されていないことが取り上げられ
「災害のたびに行政の対応がばらばらで、
 統一した支援策が必要」との声が相次いだ。

普賢岳で被災者支援に携わった福崎博孝弁護士は
「日本の災害対応には統一性がない。
 同じ税金を納めているのに救済内容に差が出るのはとんでもない」と指摘。

三宅島の自営業、谷寿文さんも
「いつでも対応できるように支援策を整備してほしい」と訴えた。


住民の連携が大切

分離避難する三宅島住民の取りまとめに奔走した宮下加奈さんは
「今月末に島民連絡会を立ち上げる。
 住民が困っていることを行政に伝えやすくなると思う」と報告。

有珠山のふもと、虻田町の飲食店経営、永井信久さんは
「行政と会話を始めて課題をクリアしていってほしい」と話し、

普賢岳で被災した大町辰朗さんも
「住民同士の連携が大切」と三宅島住民にエールを送った。