長崎新聞

平成14年3月31日(日)「三宅島民を支援」


「三宅島民を支援」

「雲仙・有珠の住民」 ネット構想も

一年以上にわたり全島避難が続く
伊豆諸島・三宅島住民に対し、
同じ火山災害を経験した北海道の有珠山と
雲仙・普賢岳の両住民が、
募金などの支援に乗り出すことになった。

三つの被災地で
「火山地域住民団体ネット」(仮称)をつくる構想もあり
火山列島・日本のほかの地域でも注目を集めそうだ。

有珠山のふもとの洞爺湖温泉では、
31日、噴火二年を迎えてフォーラムを開くが、
入り口に募金箱を設置。

飲食店やホテルなどは
5月の連休まで、観光客らに支援を呼びかける。

寄せられた善意は、分散避難中の三宅島住民が結束し、
近く発足する「島民連絡会」におくられる。

普賢岳でも
民間非営利団体(NPO)「島原普賢会」(大町辰朗理事長)が
三宅島支援に向け活動を始めた。

北と南の被災地がそろって支援に乗り出したのは、
今月半ばに東京で開かれた火山災害のフォーラムで
住民同士で交流を深めたのがきっかけ。

雲仙や有珠で実施された1日1000円の「弁当代」支給事業が
三宅島では行われていないことに疑問の声が相次いだ。